適度なクッション性を持ちつつ、安定性・足のホールド感も良好。際立った特徴は無いが、ナイキシューズで本番レースを走るための優秀なデイリートレーナー
評価 ★★★★ 4/5
今シーズンはNikeにシューズを統一しています。当然デイリーのトレーニングシューズはこのエアズームペガサス36。レースで履くヴェイパーフライNEXT%にばかり世間の注目が集まっていますが、履いている累計時間では圧倒的にこのシューズが最長に。
先に結論を書いてしまうと、このシューズかなり良いです。これまで、アディダス「アディゼロJAPAN」「アディゼロCS」・On「Cloud」などをデイリートレーナーとして履いてきましたが、それらに勝るとも劣らず。さすが36代目まで続くだけあって癖も無ければ隙も無い作り。
筆者がトレーニングシューズに求める性能は
- 毎日のトレーニングで距離を重ねても脚を保護してくれる適度なクッション性
- 同じく怪我の原因となる「ブレ」を抑えるフィット感・安定性
- レースシューズとのメーカー、足型、加速の仕組みの連続性
です。上の写真の通りソール厚がかなりあり1のクッション性は十分。それでいて沈み込むほどの柔らかさではないのでHoka one oneのクリフトン2で以前感じたような不安定さは皆無。
特にヒール(上の親指部)にはかなりの硬度のカップ材が使われており踵のホールド性がとても良いです。2のフィット感・安定性も良好です。
3のレース・シューズとの連続性についても、スピード・トレーニングで使っているズームフライ3へとスムーズに移行出来ます。ヴェイパーフライネクスト%はまだ所持していないのですが、巷で言われているフォアフット着地を導く(或いは接地後速やかに前足部荷重へ導く)ためのソール形態はデイリー・トレーナーのこのシューズにもしっかりと組み込まれている模様。
反発力については、噂のカーボンプレートも入ってなければズームXフォームも入っていないため、特に特別な性能を感じず。ただクッションの沈みこみを感じないほどよいクッション性のため、この靴でインターバル・トレーニングを行ってもそこそこのタイムで走れます。
シューズの重量は?
上の写真の通り「サイズ27.5cm+キャタピラン(約5g)」で282gの仕上がり。同じキャタピラン込みの重量で、以前レビューしたアディゼロJapan(233g)・On Cloud(225g)と比べるとかなり重いと言わざるを得ません。デイリートレーナーなので個人的に重量は気になりませんが、レースでの使用を考えている方には少しネガティブ要素かと。
(おまけ)2020年エキデンパックのデザイン
余談ですが、2020年箱根駅伝に向けて日本限定の「ekiden pack」が発売されました。ズームペガサスはまさかのカタカナ「ナイキ」ロゴ入り。賛否分かれそうですが、個人的にはこのデザインはかなり好きなので在庫があるうちに1足買っておこうかと思っています。
総評
ヴェイパーフライNEXT%のプロの使用率の高さばかりが注目されがちですが、優秀なデイリートレーナーをしっかり開発・発売してくるところにNIKEの勢いを感じます。当面はNIKE一強の時代が続くでしょうが、他のメーカーも巻き返しに来るでしょう。開発合戦を通じたシューズ・テクノロジの更なる進化に期待したいと思います。
ではまた。