軽さと反発力でグイグイ前に押し出してくれる高速レーシングシューズ(但し脚はそれなりに削られる)、記録を狙うレースにオススメ
評価 ★★★★ 4/5
青山学院大学の箱根連覇を支えたシューズとして知られているAdizero takumiシリーズですが、Adizero takumi ren boostは大阪マラソン(2016)で2度めのサブ3を達成した際に履いており個人的に思い入れがあるシューズです。またトライアスロンのミドルのランパート(21.1km)でもこれを選択することが多いです。
以前の投稿でAdidasからOnに乗り換えたと書きましたが、Adizeroシリーズは初代Japanからずっと履き続けておりPB更新の影には常にAdizeroがありました。またOnと異なり国内のショップでかなり値引きして買えることも魅力です。
それでは以下、実走レビューです。
①フィット感
Adizero takumiシリーズの最たる長所は踵の素晴らしいホールド感です。
On cloudとの比較写真ですが、明らかに踵の絞込みが違います。スピードを上げてもしっかり踵が追従してくれるので気持ち良く走ることが出来ます。
他方でソールの形は土踏まず辺りから急激に細くなっているので、筆者の足では土踏まず部分がソールに乗り切らない(はみ出す)感覚があり、特にかかと着地気味になった場合に不安定さを感じます。レースペースまで速度を上げていくと自ずとフォア〜ミッドフット着地になるのでレース中は問題がないのですが、、、。
②安定性
上記の通り土踏まずから踵のソールの幅が狭くフィット感がやや不足しているため、レース後半で脚が売り切れてスピードが落ち顎が上がりかかと着地気味になると不安定さが増し、疲れた脚に更に追い打ちを喰らいます。
③クッション性
薄底シューズなのでクッション性を期待してはいけません。最上位シューズのtakumi senも所有しているのですが、それに比べると長距離走行時の脚の疲労度は一段階少ないので一定のクッション性はあるようです。筆者の体重・走力にとっては、このシューズがフルマラソン用として攻めすぎず・守りすぎず丁度よいクッション性のシューズになります。
④反発力

反発力はかなりあります。③のクッション性の横からの写真でフロントソール丈夫に埋め込まれているのがadidasの開発した高反発素材boost foamなのですが、本シューズはそれに加えて硬めのシャンクがソールに埋め込まれているため、接地時にかなり強い地面からの反発を感じます。
この反発を気持ちよく速度に変えていけること、またそれに42km耐えられる脚と体重に仕上げられることが本シューズで早く走るポイントです。
⑤重量

重量はキャタピランを通しても186gと軽量。持っても軽い、履いても軽い典型的なレースシューズです。
総評
Onへの乗り換えや安定性・クッション性の面でややネガティブな事を書きましたが、4:00〜4:15/kmのペースで長距離を走る上では現状のベストシューズの一つであると思います。また将来的にOn cloudflashからtakumi renに乗り換えるかもしれませんし、間もなく40歳になりますがtakumi renをフルマラソンで履き続けられる走力を維持し続けるようトレーニングして行きたいと思います。